FiNC睡眠ラボ
不眠気味になりやすいという人が増える夏。寝苦しさで何度も起きてしまう人も多いのではないでしょうか。
その原因に、背中の湿度上昇があることをご存知でしょうか。実は夏の睡眠で、意外と知られていないポイントが「背中」なんです。
背中をさわやかな状態にするのが、夏の快眠の秘訣。
その理由と対策について、快眠術の専門家、岩田アリチカさんに話を伺いました。
快眠術の専門家。睡眠環境、睡眠習慣のコンサルティング、眠りに関する教育研修、睡眠関連商品の開発、寝具の開発、睡眠環境アドバイザーの育成、などを行っている。日本睡眠学会会員、日本睡眠環境学会会員、米国NLP教会認定マスタープラクティショナー。
睡眠中にかく汗の量は、一晩にコップ1杯程度といわれています。しかし、夏は気温が高いため、発汗量が通常より多くなります。気温が高い環境では、カラダが水分を放出して体温を安定した状態に維持しようと働くためです。
■四季の寝床内気候
第12回睡眠環境学会シンポジウム報告書、睡眠環境学会 より
汗は敷き寝具に接する背面の湿度を高くします。寝床内の湿度は季節によっても大きく異なりますが、夏には背中の湿度が80%以上にも達することがあります(グラフ参照)。
この背中の不快なムレを取り除こうと、シーツの冷たい部分を求めて、ゴロンゴロンと無意識に寝返りをくり返すことになります。
寝返りが多いとカラダが静止している時間が短かすぎて、満足度の高い睡眠は得られません。
本来、眠りが深い状態に達する前には、大きな寝返りがない状態が20〜30分続きます。真夏は深く眠る前に寝返りが起きてしまい、その状態をくり返すので結局朝まで熟睡ができなくなるのです。
さらに寝返りは「ノンレム睡眠」の時間帯に起こるのも厄介です。
寝返りは通常、レム睡眠の頃に現れます。入眠後70〜110分ごとに訪れるレム睡眠は、大脳の眠りは浅く覚醒に近い状態です。それに対しノンレム睡眠は大脳が深い休息状態になるべきですが、夏に寝返りが多いとぐっすり眠れず、脳の温度低下も少なくなってしまいます。
疲労回復に役立つ成長ホルモンの分泌は、睡眠前半のノンレム睡眠時に集中しているため、浅い眠りが増えると、さわやかさが足りない目覚めになりがち。朝起きても「眠った気がしない」「カラダの疲れが取れない」と感じたときには、寝返りによって正常な睡眠リズムが崩れていることが多いのです。
睡眠中の不要な寝返りを減らすために、背面の湿度の上昇を抑えるのがコツ。以下の4つをチェックしてみましょう。
・敷き寝具やシーツは「麻」の素材を
夏の寝具は、背中に接する敷きぶとんやシーツに工夫を。素材は、熱伝導に優れ、吸湿放湿性に富んでいる「麻」が適しています。
・ふとんは夕方まで干さない
ふとんを外に干して乾燥させている人は、1日中干しっぱなしにしないこと。西日に長く当てると、熱がこもってしまいます。ふとん干しは正午すぎまでに。短時間で乾燥させましょう。
・寝る前にふとんを冷やしてみる
寝る前の隠し技に、クーラーの吹き出し口の下にシーツや敷きぶとんを置いて冷やしておく方法があります。これにより、寝つきのときの背中のムレが防げるはずです。
・風呂上がりのビールはほどほどに
気持ちよくビールを飲みたくなる季節ですが、量はほどほどに。飲むと赤くなるのは、皮膚表面の温度上昇のため。飲みすぎると発汗が余計に進み、背中が蒸れやすくなります。
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夏は背中のムレが不眠を招きます。背中をさわやかに保って、快眠に導きましょう。
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出典:finc://sleep_record/put
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