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慶田朋子

肌の乾燥トラブルにご用心!

アノ原因は「乾燥」だった!?

慶田朋子

美容皮膚科医・医学博士/美容皮膚科医/銀座ケイスキンクリニック院長。
東京女子医科大学医学部を卒業。2011年に銀座ケイスキンクリニックを開設。メスを使わずに最新照射治療や注入治療を組み合わせることで、美しく若々しい顔立ちを叶える。豊富な知識を生かし雑誌などメディアでも幅広く活躍。最新著書は『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)。

気温も湿度も下がり、肌のカサつきに悩まされる季節。
実はそのカサつきを放っておくと、様々な肌トラブルや肌の老化を招いてしまいます。
そこで、ご本人も美肌の持ち主である皮膚科医・慶田朋子先生に、乾燥のメカニズムや見直すべきポイントなど、お話を伺いました。

教えてくれたのは慶田朋子先生

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肌の乾燥を放っておくと老化が進む!?

冬が近づくと多くの人が感じる肌の乾燥。
たいしたことないと思い放っておくと、様々な肌トラブルに派生する可能性があります。

肌が乾燥するということは、肌のバリア機能が低下するということ。単に潤いがないというだけでなく、水分を抱え込むことができなくなるので、潤いがどんどん逃げていきます。バリア機能が壊れると、外的刺激を受けて炎症が起きやすくなります。炎症によって肌の老化も進んでしまうので、注意が必要です。肌に水分を抱え込めない人は、秋冬になると湿度の低下に伴ってさらに潤いが失われていき、より乾いてしまうというスパイラルに陥ります」

肌の老化は炎症から引き起こされる

乾燥から引き起こされる炎症、そして肌の老化とは、具体的にどのような症状が現れるのでしょうか。
「炎症と聞くと、肌が真っ赤になったり、皮がむけてしまうような状態を思い浮かべるかもしれませんが、そういう誰が見ても炎症だとわかるような症状だけではなく、顕微鏡レベルの“微弱炎症”という軽微な炎症も老化を促進することがわかっています。

シミやくすみといった症状を引き起こしたり、キメが壊れて毛穴が目立つことも。
さらに炎症を繰り返すと肌は真皮や表皮の構造が変化してくるので、シワも出てきます。乾燥すると肌を守ろうとして角層が厚くなるので、そこに皮脂が詰まってできる大人ニキビも挙げられます」

あなたの“潤い力”をチェック!

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まずは、自分の肌が乾燥しているのかどうかを把握するために、下記をチェックしてみましょう。1つでも当てはまる人は、意識してケアをしていく必要があります。

こんな症状はありませんか?

・洗顔後、数分で肌がつっぱる
・午後になると目もとや口もとがカサつく
・夕方にシワが目立つ
・日に焼けていないのに肌がくすむ
・メイクのノリが悪い
・化粧品をつけるとピリッとした刺激がある

「洗顔後10分以内につっぱるということは、肌に潤う力がないということ。
また、洗顔料の洗浄力が強すぎる場合があります。朝しっかりと保湿をしているのに、夕方に粉をふいたりシワが深くなったりするのも、乾燥症状が加速している可能性が。
肌は潤いを抱えられないと透明感が減るので、肌のくすみも乾燥からくるサインです」

肌を乾燥させないためには『角質細胞間脂質』が重要

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肌内部の構造。肌の潤いを守る要素は「角質細胞間脂質」「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」の3つ

表皮の最も外側にある角層のバリア機能を正常に保ち、肌の潤いを守るためには、『角質細胞間脂質』『皮脂膜』そして『天然保湿因子(NMF)』の3つがカギに。中でも要となるのが『角質細胞間脂質』だと言われています。

「角層の水分保持を担っているのが、セラミドに代表される角質細胞間脂質です。
角質細胞をはさみながら隙間を埋めて、水分蒸発を防ぐ構造になっています。
この角質細胞間脂質が足りないと潤いを抱え込めなくなり、乾燥をはじめ、肌荒れなども起こりやすくなります。皮脂不足も乾燥の要因にはなりますが、水分保持に限っていうと皮脂のお役立ち度は低い。角質細胞間脂質が十分にあった上で皮脂がきちんとあれば、天然のクリームのようになってバリア力が高まりますが、皮脂だけ多くても意味がありません」

乾燥させないために!今すぐ見直せる生活習慣は5つ

肌の潤いには、スキンケアだけではなく、生活習慣も密接に関係しています。
「肌を乾燥させないために、生活習慣はとても大切。
食事、睡眠、排泄、運動習慣、ストレスコントロールの5本柱は、ぜひ見直してください。この5つは互いに影響しあっています。
肌は睡眠中に再生されますが、肌がその再生工場だとすると睡眠時間は工場の稼働時間。食事は再生するための原材料、排泄の乱れや運動不足は物流が滞ってしまうということです。ストレスがかかると食事の消化吸収や巡りも悪くなるので、こちらも滞りの一因になります」

バランス良く食べて、睡眠の質を向上!

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生活習慣の中で大事な5本柱。具体的にどのように改善していけばいいのでしょうか。

「健康あっての美肌なので、食事で最も大切なのはバランス。その上で意識して摂取したいのは、たんぱく質やビタミンC、亜鉛や鉄分などです。
抗酸化力という点でいうと、カラフルな野菜や果物も効果的。また、角質細胞間脂質の原材料はコレステロールなどの油なので、油はしっかりとりましょう。植物系、動物系、魚系など色んな油をとることが必要ですが、ラードやサラダ油は外食や加工食品から自然ととれるので、青み魚やエゴマ油などオメガ3系の油を積極的にとるのも◎。良質な油を適切量とると肌が潤うだけでなく、血液がサラサラになるなど体全体にいい影響を及ぼします。

睡眠に関しては、7時間は欲しいところ。現代女性は、22時~2時のいわゆる“肌のゴールデンタイム”に寝るのは難しいと思うので、睡眠の質を上げることを大切にしてください。入眠前にテレビやスマホなどを見ない、興奮したりイライラしたりしない。温度も寒すぎず暑すぎない快適な環境を作り、薄暗くして寝るのがおすすめです」

排泄=腸内環境を整えるにはヨーグルトを摂取

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排泄の見直しとは、ずばり腸内環境を整えること。
肌の潤いに排泄が深く関わっているのは、意外と見落としがちです。

「皮膚と腸内環境はつながっていて、便秘の人はそうではない人と比べて角層の水分量が低いことが実証されています。
そこでカギになるのがヨーグルト。1週間食べ続けると便秘が解消されてきて、さらに続けると4週間で角層の水分量が上がってきちんと潤える状態になったとの報告があります。ぜひ習慣づけてください。腸活のためには、発酵食品も効果的。納豆や味噌、甘酒やキムチなど、少しずつでいいので毎日食べるのがいいでしょう。

運動は、筋肉をつけることで体温を高く保つ役割があり、体内の巡りを良くしてくれます。またストレス発散にもなるので、適度な運動習慣を心がけましょう。トレーニングのしすぎは逆効果になることもあるので、ほどほどに。
過度な緊張は、栄養素の吸収や巡りを低下させて肌の再生を妨げるので、ストレスとの付き合い方も重要。温めても手先が冷えるといった症状は、精神的ストレスが大きいと考えられます」
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体の内側から潤える環境を生み出すのが、美肌の第一歩。
まずは肌を乾燥させる生活習慣を繰り返していないかをチェック。ぜひ今日から見直して、潤える肌土台を作りましょう。

次回は、毎日のスキンケアが実は乾燥に結びついていないか、慶田先生に詳しく教わります。

▼後編はコチラ

乾燥を招くNGスキンケア5

    慶田朋子

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    ▼肌の健康は睡眠から! 今日の睡眠時間のチェックはコチラ

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    出典:finc://sleep_record/put

    text:REIRI HASHIBA

    #肌改善

    #スキンケア

    #乾燥対策

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